FX 今週の振返りと来週の注目点5月14日〜18日

FX 今週の振返りと来週の注目点5月14日〜18日

先週発表された米卸売物価指数や消費者物価指数から足許のインフレ加速懸念が後退する中で、先週末発表の輸入物価指数も予想を下回ったことから米10年債利回りは2.95%台へ低下するなど長期金利上昇の一服が続いていました。

それでもドル円は、週初の109円21銭を下値に日経平均株価が堅調な値動きを続けるなどリスク選好の動きも見られ、ドル円は底堅い値動きとなりました。

米GDPの約7割を占める個人消費の行方を占う上で注目の米4月小売売上高は予想通り前月比+0.3%と堅調を確認したほか、前月分も上方修正されました。

さらにNY連銀製造業景況指数も予想を上回る好調な結果となったことから、米10年債利回りは2011年7月以来となる3.09%へ上昇、ドルの対主要通貨の動向を示すドルインデックスは一時93.35へ上昇し昨年12月以来の高値を更新しました。

こうした中、ドル円は200日移動平均線(110円17銭)を今年1月11日以来4ヵ月ぶりに上抜け、2月5日以来の110円45銭へ上昇しました。

一方、ユーロは昨年12月22日以来の1.1820ドルへ下落するなどドル堅調の流れを継続しました。一方、16日に発表された日本1-3月期GDPが9四半期ぶりのマイナス成長に転じたことが嫌気された日経平均株価は、ドル円の110円台への円安進行にもかかわらず終日マイナス圏で推移したからドル円の上値は限られたものとなりました。

しかし、日本のマイナス成長が一時的にせよ、来秋の消費税増税に向けて日銀の緩和政策継続が意識され、低金利の円を借入れ、高金利のドルで運用する円キャリートレードへの思惑もドル円の上昇につながる一因となったようです。

一方、北朝鮮が米韓合同軍事演習に対する抗議を理由に南北閣僚級会談の中止を発表、加えて米朝首脳会談の再考を仄めかすなど米国に揺さぶりをかける動きもみられました。

さらにイタリアの連立政権樹立に絡む不透明感からユーロが1.1763ドルまで下落したことに伴いユーロ円も129円55銭まで下落したことも影響しドル円は一時110円03銭まで下落しました。

それでも米10年債利回りが3.10%台へ上昇するなど金利差を意識した為替市場ではドル高の流れに変化はなく、ドル円は110円40銭まで反発するなど堅調な値動きが続きました。

ワシントンで開催中の米中通商交渉を巡り「中国は一部の米国製品に相互課税を賦課する」との報道が嫌気される場面では110円08銭まで反落したものの、110円割れを回避、あらためてドル買い意欲の強さが確認されました。

昨日の欧州市場序盤には110円60銭台、さらに好調な米フィラデルフィア連銀製造業景況指数をうけてNY市場では110円86銭まで上昇、本日の東京市場でも一時110円99銭まで上昇しており111円台回復も時間の問題と目されています。

来週は米国でインフレ関連指標の発表はないものの、71ドル台と高値圏での推移が続く原油価格をはじめとする原材料価格の上昇がインフレ懸念につながっており、6月13-14日のFOMCでの利上げへの思惑が米長期金利の上昇につながりドル高が続いています。

それだけに、金利上昇による企業業績への懸念がどの程度進むのか、株式市場の大幅な調整につながるようであれば、リスク回避を背景にしたドル高調整の可能性もあるかもしれません。

さらに今晩までワシントンで開催中の米中通商交渉で妥協案を見出すことが出来るのか、結果次第では日米間の貿易問題に発展しかねないとの警戒も聞かれるだけに今晩の交渉の行方が週明けの為替市場に影響する可能性にも注意が必要です。

しかしながらいずれにせよ、米金利上昇がどこまで続くのか、さらに企業業績や株式市場への悪影響がどの程度進むのか、ドル高を牽制する米国からの発言やポジション調整に注意しながらひとまず110円台定着を確固たるものにできるのか注目です。

 

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