FX 世界的な金融緩和志向に拍車?

FX 世界的な金融緩和志向に拍車?

 

3月7日のECB理事会では、前理事会までの今年夏以降の利上げ再開時期が2020年以降へ先送りを決めたほか、銀行の貸出鈍化テコ入れのため今年9月にTLTRO(貸出条件付長期資金供給オペ)を再開。

さらに昨年末に終了した量的緩和策も購入済み資産の縮小を先送りすると同時に成長率及びインフレ見通しを下方修正を決定しました。

また、3月21日のFOMCでも12月時点での年内2-3回の利上げ観測から一転、年内利上げ見送りの公算が高まったほか、今年の政策金利見通しやインフレ見通しも12月時点から下方修正されました。

21日にはスイス中銀も政策金利を2015年1月以降続くマイナス0.75%に据え置いたほか、今年のインフレ見通しを0.3% 来年を0.6% へ下方修正、さらに英中銀政策委員会でも0.75%の現状維持を全会一致で決定した上で、秩序あるEU離脱となれば継続的な引締めが必要になるとの認識を示した一方、合意無き離脱となれば利下げの可能性も排除しないとの方針を明らかにしており、EU離脱の行方が英中銀の金融政策にも影響を及しそうな状況です。

英EU離脱を巡っては無条件で4月12日までの延長がEU首脳会議の草案で明らかになり、英議会で離脱延長を含めた離脱協定修正案が可決承認されれば5月22日まで延長されることとなりました。

メイ英首相は来週中にも離脱合意案を議会で採決する考えを明らかにしており、結果が注目されます。

また、先週末15日、中国全人代の閉幕にあたり李克強首相が4月からの付加価値税の引下げを決定したほか、政策金利や預金準備率の引下げの可能性に言及するなど景気対策を講じる姿勢を示しました。

また、15日の日銀政策会合では現状維持を決めたものの、今秋の消費税増税を控え早ければ貸出支援基金増額や政府系機関債など買入れ対象を拡大するなどの追加緩和策が講じられるとの見通しも聞かれる中、20日に公表された1月に日銀政策会合議事要旨でも一部委員から追加緩和を含め緩和限界論に反論する必要性との意見も見られるなど緩和を巡る次なる一手を巡る思惑がくすぶり続けていることは間違いありません。

今回のFOMCの決定が日銀の金融政策に及ぼす影響にも注意が必要かもしれません。

また、昨日発表された豪2月失業率が2011年6月以来の4.9%へ改善したものの、労働参加率の低下の影響も指摘されるほか、軟調が続く豪住宅関連指標の豪中銀の年内利下げ観測を払拭するには至っておらず、豪雇用関連指標の改善継続と同時に住宅市場の改善が確認されるまでは年内の利下げ観測が燻り、上値抑制として影響を及ぼす可能性もありそうです。

こうした中、ノルウェー中銀は昨日、政策金利を0.25%引上げ0.75%から1.00%としました。

さらに、原油価格の上昇がノルウェー経済の支援材料になるとして年内の追加利上げの可能性を示唆した一方、貿易相手国であるユーロ圏などの緩和観測も根強いことから長期金利の見通しを引き下げています。

中国の景気対策としての金融緩和が講じられれば豪中銀やNZ中銀の金融緩和に影響を及ぼす可能性があるほか、今回のFOMCの結果を受けて新興国の金融政策でもインドネシアやフィリピンが利下げに転じる可能性のほか、トルコや南アなどにも影響が見られます。

米FRBやECBの緩和政策への転換が各国中銀の金融緩和政策に影響が及ぶことで全般的な低金利下で相対的な米金利高をあらためて確認することになるのか、金利差を中心に為替の動向には注意が必要です。

 

 

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