FX 米10月雇用統計、前年比時間給賃金は9年半ぶりの3.0%台回復か?

FX 米10月雇用統計、前年比時間給賃金は9年半ぶりの3.0%台回復か?

◇昨年まで過去6年、10月1日との比較で12月末はドル高・円安の経験則・・・

2012年から2017年までの10-12月期のドル円の推移を見ると、ドル高・円安となる流れが過去6年継続していたことが確認されています。

こうした動きは単なる偶然ではなく、早くも年末越えのドル資金の需給要因が関係しているとされ、実際、年末越えのクロスカレンシースワップのベーシススプレッドのヘッジコスト上昇に備え、円売りフローの拡大が見込まれるとの背景が関係しているようです

2016年は米大統領選でトランプ候補が民主党のクリントン候補を破り、勝利したことで政策期待を背景にドル高が進行するなど特殊要因が働いたこともありますが、第4四半期は円安ドル高の経験則が確認されています。

しかし、今年は10月5日の米9月雇用統計で失業率が3.7%と48年9ヶ月ぶりの低水準へ改善が進み、米10年債利回りも7年半ぶりとなる3.24%台へ上昇するなど、既に大きく長期金利が上昇したことに伴って恒常的にヘッジコストが上昇したこともあり、今後年末超えに向けて円売りフローが大きく上昇するとは考えにくいといった見方も聞かれます。

しかし、今週末11月2日に発表の米10月雇用統計の時間給賃金が前年比+3.2%と2009年4月以来、9年半ぶりに3.0%台の回復が予想されています。

先週末発表された米7-9月期GDPは前期比+3.5%と前期(+4.2%)から減速したものの、GDPの約7割を占める個人消費支出は前期(+3.8%)から4.0%へ上昇していることが確認されるなど、個人消費の堅調さが確認されました。

来月の感謝祭明け以降からクリスマスに向けた年末商戦でも好調な消費が期待されるだけに、各社それぞれ時間給賃金を上げるなどの人材確保措置を講じているといわれており、そうした影響が関係していると言われます。

時間給賃金の上昇は賃金インフレを想起させ、米長期金利の上昇につながる可能性があります。

仮に今回の雇用統計による米長期金利の一段の上昇を予感させる動きとなれば、再度ヘッジコスト上昇に備えて円売りフローが拡大する可能性もあるだけに注目されます。

◇FRBは12月再利上げ?

NYダウは10月3日に史上最高値(26,951㌦)を更新後、調整局面に入りしたとされ、トランプ大統領は何度となくFRBの金融政策への不満を口にし、批判を強めています。

仮に今回の雇用統計が市場予想通り、失業率が2カ月連続で3.7%を記録すると同時に時間給賃金が前年比+3.2%と大きく上昇した場合、FRBは12月のFOMCで利上げに大きく踏み出すことが想像されます。

インフレ指標が強い中でもFRBが利上げをしなければ、トランプ大統領のFRBに対する政治的関与が懸念されることとなるだけに、FRBの独立性を維持するために利上げに踏み切ると予想されると同時にFRBの政策金利誘導目標の中央値も引き上げられるかもしれません。

◇米中間選挙の行方は?

さらに、来週11月6日の米中間選挙を控えています。先週末時点の予想では上院を共和党が過半数維持、下院で民主党が過半数奪還とする予想が62%ほど、上下両院ともに共和党が過半数を維持し改選前勢力と変わらないとの予想が22%、上下両院ともに民主党が過半数奪還するとの予想は7-8%程度となっています。

共和党が上院の過半数維持は揺るがないとの予想が一般的ですが、仮に上下両院ともに共和党が過半数を確保することになれば、財政拡大路線が一段と進み、米国経済を一段と押し上げることになると言われています。

当然のことながら米長期金利の上昇につながりドル高・円安に弾みがつくかもしれません。また、米10年債利回りが3.5%を目指すとの見方が強まることになれば、年末越えのクロスカレンシースワップのベーシススプレッドのヘッジコスト上昇に備え、円売りフローの拡大が見込まれることとなるだけに雇用統計の時間給賃金と合わせて中間選挙の行方も注目されます。

 

 

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