XMー米ドル高継続、しかしながら慎重姿勢の必要性も

• 米ドル高継続、しかしながら、慎重姿勢の必要性も
• 経済指標の脆弱な結果で株価下落、刺激策により中国株価上昇
• 豪政策金利据え置き、豪ドルの反応なし
• 英サービス業PMI、米 ISM 非製造業景況指数発表

米ドル高継続、しかしながら、慎重姿勢の必要性も

昨日の米ドルは、安全資産の円を除く対主要通貨で上昇して、今週をスタートさせました。世界的リスクムードが後退したことにより、昨日の円は最も堅調推移した通貨でした。

ドル高要因となるニュースもなく、米国債利回りが低下したことを考慮すると、安全資産として米ドル買いの圧力が強まったようです。

米ドルが、安全資産とキャリー通貨の両面を備えていることが再度実証されました。

ファンダメンタルズ分析上、米ドルの見通しは明るくなっています。最近の景気減速を考慮しても、米経済成長は対G10国経済よりも堅調に成長しています。しかしながら、今後米ドルが順調に上昇するとは限らないようです。

過去数カ月において、ユーロ/ドルは1.250ドル付近での買い注文により、1.250ドル割れにはなっていません。この背景には、昨年11月からの米国債利回りとユーロ圏国債利回りの僅かな差が影響しているようです。

ECB政策会合を控え、ユーロ/ドルが1.1213ドル付近に向けて下落したとしても、ユーロ下落に繋がる大きな原因がない限り、1.1213ドルを割り込む可能性は少ないでしょう。

米株式市場はレジスタンスゾーンまで上昇後、反落

昨日の米株式市場は下落して引けました。S&P500種とダウ工業株30種は、昨年11月以来のレジスタンスゾーンまで上昇後、反落し、それぞれ0.39%と0.79%値下がりしました。

米12月新築住宅販売件数が予想を大幅に下回ったことが、第4四半期GDPの下方修正の可能性を浮上させ、株安に繋がったようです。

米下院司法委員会がトランプ政権の疑惑追及を開始したことも、政治情勢の不透明感を上昇させました。

本日のアジア株式市場は、強弱混合の動きとなりました。

日株式市場は下落したものの、中国株式市場は大幅に上昇しました。全国人民代表大会において、付加価値税減税等の刺激策が公表が株価上昇に繋がったようです。

豪政策金利据え置き、目新しい材料なく、豪ドルの反応は限定的

本日、オーストラリア準備銀行は政策金利の据え置きを発表しました。声明文では、楽観的な文言が使用されたものの、市場を動かすような目新しい材料はありませんでした。

現在の所、年内の0.25%の利下げの可能性は85%となっています。GMT2210に予定されているオーストラリア準備銀行のロウ総裁の発言は、豪ドル相場に影響する可能性があるでしょう。

FX本日のこれから: 英サービス業 PMI 、米 ISM 非製造業景況指数発表

本日も、経済指標発表において、比較的静かな一日となるでしょう。

最も注目される指標は、英国と米国から発表されます。

英2月サービス業PMIは、拡張範囲を示す50を下回る模様で、EU離脱の先行き不透明感による影響が浮き彫りとなるでしょう。GMT1535のイングランド銀行のカーニー総裁の発言も注目されるでしょう。

米国からは、2月ISM非製造業景況指数が発表されます。

GMT1235に予定されているボストン連銀のローゼングレン総裁による発言、及びGMT1430に予定されているミネアポリス連銀のカシュカリ総裁による発言は注目を集めるでしょう。