XMFXニュースー豪利下げ、新型肺炎の感染拡大の中、G7声明文待ち

• 豪利下げ、新型コロナウイルス収束の兆しがない中、他の中央銀行でも利下げ可能性
• 新型コロナウイルスによる打撃を受け、経済政策への期待が高まる中、G7声明文待ち
• 円とゴールド上昇、スーパーチューズデー控え、米ドルは強弱混合の動き

豪中銀が最初に利下げ実施、他の中銀も追随？

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、昨日、オーストラリア準備銀行が最初に利下げを実施しました。

新型コロナウイルスによる景気後退への懸念が強まる中、先週の世界株式市場は2008年の金融危機以来の下げ幅を記録しました。

新型コロナウイルスによる世界経済への影響が、当初の想定よりも大きくなる可能性が鮮明になると、市場の資金はゴールド、国債、及び円やスイスフラン等の安全資産に流れました。

中国国外での感染者増加が急速に進む中、新たな経済危機への懸念が浮上しています。

金融市場での混乱を受けて、FRB、ECB、及び日銀は、必要に応じて、経済下支えのための政策を講じることを表明しています。

オーストラリア準備銀行は一段と踏み込み、政策金利の0.25%の引き下げを決定しました。これにより、政策金利は史上最低水準の0.50%となりました。市場は、今月にFRBによる政策金利の0.50%の引き下げ、及びECBによる0.10%の引き下げを織り込んでいます。

株価は回復を試み、G7声明文待ち

昨日の米株式市場は上昇しました。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、政府による経済政策への期待が上昇し、ダウ工業株は5.1%上昇し、2009年以来の上昇幅を記録しました。

ユーロ圏の株式市場も、2％以上上昇してのオープンとなりました。刺激策の規模への疑問が浮上し、アジア株式市場は失速しました。

GMT1200には、G7の財務相、及び中央銀行総裁による電話協議が予定されており、新型コロナウイルスによる経済的な影響への対応策が協議される予定です。

しかしながら、声明文には、協調利下げや財政出動といった具体的な対応策が盛り込まれない見通しをロイター通信が報じた為、市場の期待が若干後退しました。

G7の声明文は市場の期待を下回る内容となった場合、株価が再度下落するリスクがあります。

週末中に発表された中国PMIでは、工場閉鎖による大きな影響が浮き彫りとなりました。新型コロナウイルスによる経済的な打撃を緩和させる財政政策や金融政策が実施されない場合、既に悪化した経済見通しが一段と下方修正されるでしょう。

安全資産の需要は引き続き増加

通貨市場では、市場の懸念がより鮮明に反映されました。円が対主要通貨で全面高となり、対米ドルでは108円台まで円高が進みました。

しかしながら、ユーロ高の一服により、米ドルインデックスが2月20日に記録した約3年ぶり低水準から3％程回復しました。英国とEUの離脱協議再開を控え、ポンドは対米ドルで1.2775ドル付近まで回復しました。

今後数か月内の利下げの可能性が残っているものの、市場のリスク回復により、豪ドルは対米ドルで0.6550ドル付近まで上昇しました。

コモディティ市場では、リスクオンムードと慎重ムードが同時に進み、ゴールドと原油価格が上昇しました。

本日これからのFX市場の関心は、米国のスーパーチューズデーに向けられるでしょう。米企業は、バイデン氏をサンダース氏ほどには懸念していない為、バイデン氏が優勢になると、米株価上昇に繋がる可能性があります。

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