XMFXー新型肺炎への懸念により、円下落、米ドル高継続

XMFXー新型肺炎への懸念により、円下落、米ドル高継続

  • 新型コロナウイルスへ懸念で資金は円から他の安全資産に移動;米ドル高継続
  • 新型コロナウイルス感染拡大は鈍化、しかしながら市場は診断方法に懐疑的
  • 経済成長懸念で、豪ドルとNZドル下落

 

円は安全資産として地位を失いつつあるのか?

昨日の円は、全面安となり、軟調推移が継続するユーロやポンドに対しても下落しました。円安の流れで最も恩恵を受けた通貨は、米ドルでした。本日前半のドル/円は、約10か月ぶりの高値111.84円まで急騰しました。

既に高値を維持していた米ドルは、円安が追い風となり、米ドルインデックスは33か月ぶり高水準まで上昇し、世界で最も魅力のある通貨としての地位を固めました。

急激な円安に繋がった明確な要因はないものの、可能性としては、日本の年度末によるポジション調整やショートカバーの動き等が考えられます。

しかしながら、最も可能性として高いのは、日本経済への懸念上昇を背景に、日本のアセットマネジャーによる円売りかもしれません。

今週発表された経済指標結果からは、日本が実質的な景気後退局面に来ていることが浮き彫りとなりました。新型コロナウイルス感染拡大により、日本経済の見通しは急激に悪化しました。

日本は、中国に次いで最も新型コロナウイルス感染者数が多く、貿易で中国への依存度も高く、新型コロナウイルスによる影響を大きく受けるでしょう。

通常はゴールドや米国債利回りと同様の動きをするドル/円が、異なった動きを見せていることは、注目に値します。

この動きから、円が世界が好む安全資産としての地位を失いつつあるのか、或いは注視すべき市場の変化の可能性が考えられます。

中国の新たな感染者数激減に市場は懐疑的

昨日、中国国内での新型コロナウイルスの新たな感染者数は大幅に減少しました。しかしながら、中国政府がウイルス診断方法を再度見直した為、数値の正確さが市場では疑問視され、株式市場は強弱混合の動きとなりました。

中国政府の公式発表によると、新たな感染者数は、火曜日の1749人に対して、昨日は僅か394人でした。

中国政府からは新たな感染者数激減への説明はなく、円を除いた安全資産は高値で推移しました。昨日に約7年ぶり高値1612.62ドルまで急騰したゴールドは、本日には若干下落しました。

米10年債利回りは、1.55%まで下落しました。

中国人民銀行が1年物MLF金利を0.1%引き下げた後、中国株式市場は上昇に転じ、株高が継続しています。日経平均株価は、円安によって上昇し、景気後退への懸念を緩和させました。

本日の米主要株価先物指数は下落していることから、本日の米株式市場では昨日のような株高の勢いは期待できないでしょう。

FX豪ドルは11年ぶり安値、NZドルも下落

新型コロナウイルスによる経済へのリスクが大きくなるにつれ、市場の懸念は、豪ドルやNZドル等のリスク通貨に反映されました。

今後数か月内の豪利下げとNZ利下げの可能性は、緩やかに上昇しつつあります。特に豪失業率が予想外に悪化したことは、豪利下げ観測を上昇させました。

豪失業率発表後、豪ドルは対米ドルで0.7%下落し、11年ぶり安値を更新しました。NZドルも対米ドルで、若干下落しました。

昨日に発表されたFOMC議事録への市場の反応は限定的でした。

GMT1230には、ECB政策会合の議事録が発表されますが、ユーロ相場の反応も限定的となるでしょう。明日に発表されるユーロ圏2月PMI指数は、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になった後の経済状況を反映している為、市場は注視するでしょう。