XMFX－本日は英議会での重要な採決

• 本日は英議会採決；結果はポンド相場に大きく影響
• 中国政府による緩和政策示唆で、リスクオフムード後退
• ドラギECB総裁の発言に注目

ポンド相場は英議会採決を注視

本日、市場の最大の関心は英国に向けられるでしょう。GMT1900から2100にかけて、EU離脱協定が英議会で採決されます。市場の大方の見方は否決となっています。

したがって、ポンドの値動きは、反対の議員数次第であり、どれくらいの割合で離脱協定が否決されたかになります。

反対の議員数が100名以上だった場合、後日の修正版の離脱協定可決の可能性がなくなり、早期の総選挙の可能性が浮上する為、ポンドは下落するでしょう。

しかしながら、僅かの差で否決された場合、修正版の離脱協定可決の余地があるため、ポンド上昇の可能性があります。当然ながら、離脱協定の可決は想定外の結果となり、ポンド急騰に繋がるでしょう。

長期的な視点からは、ポンドを取り巻くリスクは減少傾向にあります。早期総選挙の可能性等の短期的リスクは依然として残っていますが、最大のリスクである、合意なき離脱の可能性は、離脱問題の進展が英議会次第となったことで、若干後退しつつある模様です。

合意なき離脱が回避できる限り、今後の大まかな流れとして、その他の全てのシナリオは、ポンドにとってポジティブな要因となる模様です。

中国政府による緩和政策示唆で、市場のリスクオン回復

中国経済指標の脆弱な結果が中国経済減速を浮き彫りにした為、昨日の市場の流れは、リスクオフが継続しました。したがって、安全資産の円が上昇し、米株式市場は下落して引けました。

本日前半に中国政府が明らかにした経済政策により、市場のムードが回復しました。中国人民銀行、及び中国政府は共に、経済を下支えするための追加緩和政策の可能性を示唆しました。

この影響により、安全資産の円は下落し、アジア株式市場は全面高となりました。S&P500種等の米主要株価先物指数は、上昇してのオープンを示しています。

FX本日これからの動き：米生産者物価指数、及びドラギECB総裁の発言

本日には、英議会採決に重要な経済指標やイベント等は控えていません。米国では、米12月生産者物価指数、及び米1月ニューヨーク連銀製造業PMIが発表されます。

両指標共に、市場に大きな影響を与える傾向はありませんが、経済減速が懸念される中、注目に値するでしょう。

GMT1630,にはミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が、GMT1800,にはダラス連銀のカプラン総裁が、GMT1815にはカンザスシティー連銀のジョージ総裁が発言予定です。

欧州では、GMT1500にドラギECB総裁が欧州議会で発言予定です。経済減速を背景に、最近のECBメンバーの発言内容が、より慎重なトーンに変化したことを留意する必要があります。ドラギ総裁も同様により慎重な姿勢にシフトするかが注目されるでしょう。

株式市場に関しては、決算シーズンがスタートしました。本日には、JPモルガンチェースやウェルファーゴ等の有名企業の四半期決算が発表されます。